卒業インタビュー: British Gastro pub The Queen 宮川さん

2025年2月22日2025年2月25日

昨年の4月から毎週金曜日にシトリンで営業されていた＜British gastro pub The Queen＞の店主の宮川さんが、このたび自身の店舗を構えることとなり、シトリンを卒業されることになりました。

この大きな節目を迎えるにあたり、シェアキッチンを利用することになった経緯や、これまでの経験、そして今後の展望についてお話を伺いました。

シェアキッチンを利用しようと思ったきっかけは、何ですか？

自身の料理の技術を維持・向上させることに加え、実際の店舗運営の経験を積みたいと考えたためです。シェアキッチンでの営業は、ただ料理を提供するだけでなく、お客様の反応を直接感じながら改善を重ねる貴重な機会になると思い、利用を決めました。

実際に利用してみて、良かった点はどんなことでしょうか？

営業の難しさを肌で感じられたことが何よりの学びでした。食材の仕入れ、仕込みの段取り、ピーク時のオペレーション、さらにはお客様とのコミュニケーションなど、すべてがリアルな経験となりました。特に、毎週営業を続けることで、自分のペースをつかみ、効率的な運営方法を見出すことができたのは大きな収穫でした。

シェアキッチンで提供した料理の中で、特に人気があったメニューはなんですか？

一番人気だったのはハンバーガーとリゾットです。ハンバーガーはイギリスの伝統的な味わいをそのままお出ししています。日本のお客様にも大変好評です。リゾットは、素材の持ち味を生かした濃厚な味わいが評判となり、多くのお客様にリピートしていただきました。

シェアキッチンでの経験が、新しいレストラン開業にどのように役立ちましたか？

シェアキッチンでの営業を通じて、自分の店舗にどのくらいの広さが必要か、どの厨房機器が必須かなどを具体的にイメージすることができました。また、開業に向けての準備や運営の流れを実践的に学べたことも大きなメリットでした。何より、実際にお客様を迎えて営業することで、自分の料理がどのように受け入れられるかを確かめられたのは貴重な経験でした。

開業にあたり、最も大変だったことはどんなことでしょうか？

物件探しです。自分のコンセプトに合う立地や、希望する広さ・設備が揃った場所を見つけるのは想像以上に難しく、何度も見直しを重ねました。しかし、その分理想に近い物件に巡り合えたときは、大きな喜びがありました。

これからシェアキッチンを利用し、独立を目指す方へぜひアドバイスをお願いします。

迷っているなら、まずは実際にやってみることをおすすめします。頭の中で考えているだけではわからないことが、実際に営業することで見えてきます。シェアキッチンなら低リスクで始められるので、自分のスタイルや得意なこと、お客様のニーズを知るのに最適な環境です。経験は必ず次のステップにつながるので、ぜひチャレンジしてみてください。

新しい店舗について教えてください。（店舗名・場所・オープン時期・コンセプトなど）

新しい店舗も、これまでと変わらず “料理にもこだわる本格的なイギリスのパブ” をコンセプトに掲げます。

店名は「The Queen」。西宮・苦楽園口駅から徒歩1分の好立地に、4月末〜5月中旬のオープンを予定しています。

シェアキッチンで培った経験を活かし、より多くの方にイギリスの味とパブ文化を楽しんでいただける空間を作っていきたいと思います。

当キッチンへのメッセージや、今後の展望があればお聞かせください。

シトリンの皆さま、本当にお世話になりました。

開業に向けてのステップとして、ここで営業できたことは大変貴重な経験でした。お客様の反応を直接感じながら、試行錯誤できたことが今につながっていると実感しています。今後は、自分の店舗でより多くのお客様に喜んでいただけるよう、さらに努力を重ねていきます。これからもシトリンを卒業した仲間として、つながりを大切にしていきたいと思います。